ネオエピトープ解析

当社は、完全個別化医療を見据えた、完全個別化されたがん抗原を検索できるシステムであるネオエピトープ解析を開発いたしました。
この技術は、従来のような「共通したがん抗原」を検索するものではなく、個々人に発生する「がん」はすべて異なることを前提とし、がん細胞における遺伝子変異を軸として抗原認識可能なエピトープを解析します。

この解析は、RNAおよびDNAシーケンスまたバイオインフォマティクスをセットとして実施いたします。

ネオエピトープ解析とは?

個々人に発生する「がん」は、遺伝子変異の蓄積によって引き起こされます。これまで、変異によってがん化を起こしやすい遺伝子を見つけることで万人に使用可能な製薬の開発が行われてきましたが、奏功率は思わしくありません。

当社は、最終的には個々人によってがんは異なるため、それぞれに特異的な治療法が必要であると考えています。

そのため、個々人のがん細胞に蓄積された遺伝子変異をDNA シーケンス、また活性程度をRNAシーケンスで網羅的に解析、新たに開発したバイオインフォマティクスソフトを用いて、個別化されたがん抗原である「ネオアンチゲン」を絞り込みます。続いて、個々人の HLAで抗原提示可能な部位がネオアンチゲンに存在するか、どのペプチド断片が最も親和性が高いかをソフトウエア上で計算します。最終的に、数百万の変異から導き出された数十のペプチド断片が、完全個別化された真のエピトープ、ネオエピトープとなります。

ネオエピトープ解析の有用性

ネオエピトープ解析は、がん細胞における遺伝子変異のみをターゲットとしているわけではありません。多くは難病と言われているような自己免疫疾患に対しても、体細胞遺伝子変異を網羅的に解析、バイオインフォマティクスによって、その原因と考えられるネオエピトープを発見できる可能性を秘めています。